台風19号で考えたこと-ITインフラで出来る事は?②
ITインフラで出来る事は何があるでしょうか?
キーワードは「IoT(注)」ですが、Thingsの言葉のイメージの通り、そこら辺にある機器がインターネットにつながることを表してます。
注)英語: Internet of Thingsの略でモノのインターネットを訳されてます。Thingは「物」「物体」「飲食物」「(芸術)作品」「動物」「人」など、物体がそこにあるイメージがあります。
ただ・・・インターネットにデータを送っても、そのままでは意味はありません。送ったデータをどのように処理するか?が重要です。
前回に書いた
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ただ、タブレットを使った情報取得も・・・
・電池が切れればただの板切れ
・携帯電話会社の電波がなくなれば、同じくただの板切れに
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の部分は、いかんともしがたく、「電気がきれればただの物体」である事実に変わりはありません。ですので災害が予測される場合には「なるべく充電して満充電を目指す」「モバイルバッテリーを用意しておく」位しか対策はないと思います。
ですが、下記の部分はIoTと気象データなどを組み合わせると対策できると考えます。
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であり、取得した情報も
・現在の情報は簡単に取得できるが、過去からの累積情報や、このまま雨が降りつ続いた場合の未来予測が不完全
・ダムの緊急放水情報、日産スタジアムの1階部分(多目的広場件、貯水地)が陥没した情報(これは緊急時の正常オペレーションで洪水対策です)が取得できなかった
・近所の川の水位情報(ライブカメラである程度補完できましたが・・・)
・現在の風速の情報が探せなかった
・土に沁み込んだ雨で予測される、地滑り予測情報がない
・xxx世帯、停電したという情報はあれど、停電している地域がわからない
など、実際避難しようかどうかを考える場合にほしい情報が取得できないか取得しにくかったです。
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一件づつ、どのようなデータが自分が欲しかったのか、もう少し具体的に説明します。
・現在の情報は簡単に取得できるが、過去からの累積情報や、このまま雨が降りつ続いた場合の未来予測が不完全
・土に沁み込んだ雨で予測される、地滑り予測情報がない
これ、雨が降り続いた時の累積データと、地盤データ(地形データ)および地滑りをみるため道路や街頭などに設置した(する、していると仮定)地形を読み取るためのセンサーを組み合わせ、解析すると地滑り予測が可能になるはずです。発生個所も(センサーを設置している個所に限りますが)わかります。気象データを組み合わせると、精度も高くなるでしょうし陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)のデータを組み合わせると、もっと制度も上がるのでは?
これらのデータが一つの地図で、クリックする事で切り替われば便利が良いなぁと思います。地滑りが万が一起きたときにセンサーの値が変わるので、例えば10-15分に一回でいいからデータを集計して、加工したデータをPNGやJPEGデータでよいから一定の地域毎に表示されれば、現在の災害情報情報や予測情報の見えるかが出来るのにと思いました。
でも、地滑りデータはないんですよね・・・
・ダムの緊急放水情報、日産スタジアムの1階部分(多目的広場件、貯水地)が陥没した情報(これは緊急時の正常オペレーションで洪水対策です)が取得できなかった
・近所の川の水位情報(ライブカメラである程度補完できましたが・・・)
テレビなどで緊急放水するかも?とお話があったように、ダム管理者(管理会社)では川の水位やダムに入ってくる水量はわかっており、気象データを組み合わせて対策していることが分かってます。自分が問題にしていたのは「いろいろなホームページなどを探して最新情報を探す」という行為が必要でした。yahooでは専用ページはありましたが、地域密着ではなく、ピンポイント情報が探し辛かったです。yahoo天気では地域設定ができるし、GPSに連動した現在地情報を取得できるので、そこから災害情報にアクセスリンクを設定しアプリから川の水位情報とダム緊急放水情報にアクセスできれば便利なのに、と思いました。日産スタジアムへの遊水地もyahoo天気からアクセスできれば川
yahooの肩を持つわけではありませんが、yahoo防災速報では地域の情報が見出しのように1行で並んでおり、地域の人の情報共有も行われておりましたので、使い方次第ではもっと有益に活用できたかもしれません。
・現在の風速の情報が探せなかった
避難を前提に考えると風速も大事です。風が強すぎると人の足で避難できません。自分は車を持っていないので歩いて避難が必要なんですが、、、まぁ、普通に考えて「風が強くなる前に避難だろ!」って突っこみも聞こえます。風速データは近くに風力発電所がなければ、普通はデータとして存在しないですね。
・xxx世帯、停電したという情報はあれど、停電している地域がわからない
どこの地域で停電しているか、地図上で表示されていると便利だと思うのですが・・・・これはみんなが欲しい情報だと思います。これ、電力会社のスマートメータのデータを公開してもらえれば対応できますよね。
このように、色々な会社が持っている情報を組み合わせることで、普通に自分が欲しい情報はほとんど取得できます。地滑りデータだけは衛星のデータが必要でしょう。
でも、個人情報保護法があるからデータ活用はできなくない?という疑問も発生します。しかし2017年にの改正で、匿名加工情報に対する規制が明記されてます。これはデータをどの程度加工すれば個人情報ではなくなるのかを定めた規制であり、相互にデータを渡しあうことで相乗的な効果が期待できます。
例えば、電力会社はスマートメータのデータを、JAXAは陸域観測技術衛星2号「だいち2号」のデータを、国土交通省からは河川のデータを、気象庁から気象データを提供してもらい、相互に情報をリンクして、yahoo天気用から地図に紐づいたデータを見る、yahoo災害情報情報で地域の災害情報が一覧で閲覧できる、という形で活用できれば良いのですが。
上下水道も大事です。水道管にスマートメーターのような流量測定できるデータがあれば、水道管の破裂や下水の逆流なども簡単に検出できるのではないでしょうか?スマートメータのデータが取得できなくなければ、洪水か地滑りか、なにか問題が発生していることがわかります。他のデータと組み合わせると、何が起きているか予測できるようになるはずです。これがIoTの活用の一つだと考えます。
これらのデータを組み合わせれば、エリアメールの精度ももっと上がると思いますし、予測情報で避難もできるようになるはずです。災害が起きたときの影響範囲も、もっと詳細になるので対策も立てやすくなるはずです。
インターネットにつなぐためには5Gで導入される「LPWA」が役にたちます。Low Power」(低電力)、「Wide Area」(広域)の略ですね。少ない基地局で広域をカバーするし、少ない電力でデータを飛ばします。スマートメータのデータはほとんどデータ容量が必要ないので、データ転送スピードは遅いですがIoTのように、特定のデータを送るには必要十分で、料金もとても安くなることが期待されています。
これらは国や企業の枠を超える必要があるので法律整備が必要だと考えます。予算は国民の財産や命をまもるためなので、税金で全く問題ないと考えます。
IoTで生活が豊かになり、災害が起きたときにも避難のやくにたてるようになればよいですね。